セミナーレポート

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質問会『生きることと死ぬこと~シュタイナーの死生観に学ぶ』2024.3.19.

☆ルドルフ・シュタイナー 『魂の暦』より

詩の中には、魂と霊という言葉がよく出てきます。

シュタイナーの人智学では、人間は体と魂と霊から成っているといいます。

日本語では霊魂という言葉もあり、あまりはっきりとは区別されていません。

人智学でいう魂は人間に近いもので、霊は宇宙的存在ですから、まったく違うものと考えます。

そして生命とは、個別のものではなく、すべての生命を含んでいます。

 

☆質問会

Aさんの問い : 私はこどもの時から、渦巻きに心惹かれてきました。

渦潮とか、洗濯機の水の流れとか、北半球と南半球では排水口の渦巻きの方向は逆になるのか?などなど。

先生のお話にもよく渦巻きが出てきます。

渦巻きの畑を作って、宇宙畑と名付けたお話も聴きました。

渦巻きについてお聴きしたいです。

お返事 : 渦巻きには、始めもなければ、終わりもありません。つまり永遠ということです。

以前メビウスの輪を作りましたね。あのように人生も、表街道を歩いていると思っていたのに、いつのまにか裏街道を歩いていたということがあります。

そして肉体が死んで存在しなくなったあとも、生命は存在し続けます。

実験 : お腹の前で、片手を握ります。親指を上に立てます。床と水平に時計回りの円を描きます。螺旋を描きながら、だんだん高さを上げていきます。目の高さ、頭より上・・・

さあ、何が起きましたか?

参加者 : わあ~反時計回りになってる!!

 

Bさんの問い : 人は生まれる前に、今回の人生での使命や課題を決めて来るけれども、それを一旦忘れて生まれ、再び探りながら見出し、果たしていくと聴きます。

先生のこれまで歩んでいらした道のりの中で、ご自身の使命や課題を自覚した瞬間はどのような時でしたか?

お返事 : 大きな問いで、一度には語りつくせませんが、「永遠の瞬間」の記憶が基本にあると思います。

私は宮沢賢治の、宇宙的世界観に繋がりを感じていました。

そして森に行って木こりになりたいと思ったのですが、小学校に勤めることになり、ここで人生が変わってしまったのです。

木を育てようと思ったのに、人を育てることになりました。今考えると正解だったのかもしれません。人生の芽が開かれたのでしょう。

一つ一つが、大きな思い出になっています。

 

Cさんの問い : 先生は、自分のどんなところが可愛いな、好きだなと思いますか。皆さんにも訊きたいです。

お返事 : お金勘定が苦手(なところが可愛い)です。

小学生のころまで、お金を持ったことがなくて、使い方や計算の仕方がわからなかった。

お金を儲けるとか、そういうことにはあまり関心がないです。

森の学び舎では、地域通貨「もりの」を設けています。

お風呂掃除をしてくれた子に、葉っぱのお金「1もりの」を渡し、次にこれを使って泊まれるよ!と言っています。

「愛」という言葉は積極的過ぎて苦手(なところが好き)です。

愛より、思いやり、慈しみの方がしっくりきます。

*( )内は、補足しました。

Dさんのお返事 : 人見知りだけれど、興味のあることには積極的に、そこに居られるところです。

 

Eさんの問い : 私のこどもは、昼間はとても穏やかな子で、いつも機嫌よくしています。けれども夜寝ると、怒ったり泣いたりしてあばれます。どういうことなのでしょう?

お返事 : シュタイナーは、睡眠中、肉体とエーテル体を地上に残して、アストラル体と自我は霊界に還り、日中の出来事を消化、浄化すると言いました。

そういう意味があるなら、良いのかもしれませんね。

昼間は見えるものからできています。その見えるものは、見えないものからできています。夜間、その密度が濃くなります。夜こそが面白いのです。

他の方、何かありますか?

Fさんのお返事 : 彼にとって好きなことが見つかると良いですね。それが手掛かりになって、生きることの本質に繋がるでしょう。

私も大人しくて、引っ込み思案で、他人に合わせる子でした。でも模型作りが大好きで、これだけは誰にも負けないと思いました。それが今の仕事にも繋がっています。

Eさん:何か見えてきた気がします!

 

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